時間帯 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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10:00〜13:00 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | — |
15:30〜19:30 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | — | — | — |
◯ 診察 — 休診
※火曜日午後と金曜日午前は、予約診療(呉家:児童・思春期[新患]、植月:認知症・ものわすれ[新患])
休診日について: 特になし
呉家先生はじめまして。早速ではありますが、先生のご経歴を教えて頂けますでしょうか。
岡山大学医学部を卒業後、岡山大学の精神科、神経科に入局、向陽台病院で4年間ほど勤めた後、児童や思春期の外来を診たいという希望もあり、まきび病院で勤務をしました。この病院は全開放型の病院で、隔離病棟のないユニークな病院です。患者さんと一対一で正面向かって向き合うことも多く、精神科医療の現場として、非常に大きな経験をさせて頂いたのですが、大学病院も人手不足の状況が続いていたため、一旦大学病院に戻ることになりました。外来や学生向けの授業を受け持ったり、忙しい毎日でしたが、思うところがあり、医療のまさしく現場である救急医療に取り組みたいと思うにいたりました。そこで阪南病院の門をたたき、平成21年4月から阪南病院の救急に勤務をしました。その一方で、阪南病院では精神科の病棟を充実させる動き、精神科の総合病院を目指す動きも進行していたのです。私にとっては渡りに舟、リワークを中心とした職場への復帰を支えるプログラムなど、救急医療に携わる傍ら、多岐に渡る体制を築くために奔走しました。とても忙しかったですが、遣り甲斐は大いにありましたね。
医療現場を渡り歩いて来られた先生の日々が目に浮かびます。児童や思春期にご興味をもたれた理由はありますでしょうか。
大学時代に尊敬していた先生が、その分野に非常に熱心で、摂食障害の子など扱っていました。重鎮の先生方に混じって、最先端の取り組みをすることで、子どもたちの成長に関われることは非常に遣り甲斐を感じていました。そういった中、スクールカウンセラーにも採用もされ、不登校、非行やADHDなど様々な問題を抱えた子どもたちと向き合ってきました。状況によっては、親御さんと向き合う必要もあります。じっくりと向き合うことで改善の一歩が踏み出されるケースが多く、そのプロセスはとても素晴らしく、感動もありますね。
【天満駅から徒歩すぐ 大きな看板が目印です】
子どもたちへの気持ちが伝わってきます。どのように向き合われるのでしょうか。
関わりを持って、方針を決めてあげるだけで、立ち直っていく場合も多くあります。環境要因を少し改善してあげるだけで、人は変われるものなんですね。ただ、それだけで改善しない場合は病的要因を疑います。医療としての介入が必要な場合も含まれますね。
色々な視点から、お子様方や親御さんと向き合ってこられたのですね。そんな中、救急に一度行かれたのには、何か理由があったのでしょうか。
精神科医としての遣り甲斐を感じる一方、いわゆるよろず相談的な場面も多くあり、医師としての医療者の本質が何なのか迷いもあったんです。精一杯やってはいるけれど、何かもっと医師として患者さんの役に立てる道があるのではないかと。そう思ったときに、これまで避けてきていた救急の道にチャレンジしようと思ったんです。救急というまさしく医療の現場で汗を流すことで、医師としての役割をもう一度見出せるのではないかと思いました。そこで阪南病院にいき、救急医療に携わる中で、ご縁で精神科の充実にも関わらせて頂くことができました。忙しい毎日でしたが、医師としての役割がどんどん明確になっていき、この道は間違っていなかったと確信を深めることができました。
先生の葛藤、成長に対する思いとても伝わってきます。素晴らしいですね。開業にはどうして踏み込まれたのでしょうか。
阪南病院のユニークなところかもしれませんが、若い先生が経験を積んで、独立開業をしていくケースが非常に多いんです。その姿に刺激を受けていました。ともに切磋琢磨した植月先生と意気投合したこともあり、自分たちの力を試したいという開業への気持ちが一気に高まりました。植月先生は認知症を中心に、私は児童や思春期を中心に診させて頂き、幅広くお役に立てる体制をご用意しています。
熱い思いでご開業されたんですね。開業されてからこれまでいかがでしょうか。
以前から診させて頂いた患者さんが八尾や堺など遠いところから、「先生に診てほしい」とはるばると来てくださいます。本当に、ありがたいですし、私も一所懸命お役に立とうと思います。思春期の新患さんも多く、この分野の受け皿は充実させていく必要は改めて感じています。天満のこの周辺は、生活感が大変あり、老若男女問わず色々な方が沢山いらっしゃいます。植月先生と協力して、様々な分野に対応できる体制をとることで、地域医療に携われることに大きな遣り甲斐を感じています。
【クリニックの受付はまるでお洒落なカフェのよう】
植月先生との二人体制が強みにも感じますがその点いかがでしょうか。
そうですね。一人で診ているとどうしても自分のカラーになり、パターンが決まってしまいがちです。それでぴたりと治療がはまる場合は良いのですが、そうでない場合は、やはりパターンを変える必要があります。二人体制で診療することで、色々な視点、考え方が加わり、診療の精度を高められるのは当院の強みといえるでしょうね。
【呉家先生と植月先生の頼もしい二人体制です】
型にはまらない柔軟な先生たちの姿勢を感じます。そうすることで、患者さんの立場を尊重して、じっくり患者さんと向き合われているのですね。
ありがとうございます。人には個性というものがあります。診察に来られる方は、その個性の悪い点に焦点があたって問題が表面化しているケースがあるのですが、悪い点と良い点というのはそもそも表裏一体です。伸ばせば輝く個性は積極的に引き出すようにして、その人本来の輝きを取り戻すような姿勢は大切にするようにしています。特に子どもというのは、そもそも成長期ですから、不登校というのも成長の一過程くらいに捉えるほうが子どもさんにとっても、親御さんにとっても、受け入れやすいものかもしれませんね。私達医師が方針作りに関わることで、子どもたちがいわば勝手に成長しいってくれると言っても良いでしょう。その成長を目の当たりにすると、感動しますよ。その成長は、心から讃えて表現するようにしています。「○○ちゃん、本当にすごいよ!」って。
先生は本当に謙虚ですね。人気があるのがよく伝わってきます。診察時間についてはいかがでしょうか。
ケースバイケースではありますが、しっかり情報を最初に聞き取った上で治療に入れるかどうかが医師と患者の信頼関係を築く上でとても大切なことです。児童の場合で1時間程度、成人の場合で30分程度は初診の時間をとるようにしています。ただ、目安ですから状況に応じて、柔軟に対応するようにしています。
しっかり向き合われている先生の姿が伝わってきます。今後、どのようにしていかれたいですか。
色々なことを考えていますが、まずは地域にお役に立てるクリニックとして根付くことが最初のステップです。相談に乗りやすい環境を提供することで、地域に安心をお届けしたいと思っています。診療報酬の改定も背中を押してくれていまして、患者さん本人ではなくご家族の方が相談に来られた場合でも、保険診療を適用することができるようになりました。副院長とも開院前から話していたのですが、来てくださる方、スタッフも含めた関わってくださる方を家族のように接して当院ができることはできる限りやってまいりたいと考えています。どうぞお気軽にお越しください。
編集者から一言 ―
謙虚で人間味あふれる呉家先生、ドクターと接しているという敷居の高さをあまり感じることが無く、本当に話を聞いてくださる姿勢が伝わってきます。遠路はるばる先生を慕って来られる患者さんが多いのも納得です。ドクターが二人体制で、様々なアプローチからの提案があり、安心できますね。天満駅から歩いて徒歩1分の立地ながら、人目はそれほど気にならないビルの3階にあります。通勤、通学、お買い物の行き帰りに、まずは立ち寄られてはいかがでしょうか。